ヤマハルーター IPoE導入 拠点間VPN環境進化論

IPoE

この記事では、ヤマハルーターを使った拠点間VPN環境にIPoEプランを取り入れていく構成について、段階的に考えていきたいと思います。

従来のインターネット接続として、主にPPPoEでインターネットに接続し、そのインターネット接続を介して、各拠点に設置されているヤマハルーターが拠点間VPN構築するケースが多かったのではないかと思います。

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場合によっては、リモートアクセスVPNで利用しているかもしれません。

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このような環境に、高速で遅延することが少ないと言われているIPoEプランを導入していくには、どのように構成を変えていけばよいかを考えてみました。

ステップ1 IPoE用ルーター並列設置構成

ヤマハルーターの設定などに不慣れな場合でも、もっとも難易度低くIPoE環境を導入するとすれば、既存環境はそのままにして、IPoE用として別に新しいヤマハルーターを用意して並列に設置する構成だと思います。

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これなら、IPoEプランの設定を新しいルーターに実施して、あとは、既存ルーターと新ルーターに適切なルーティング設定を追加してあげるだけなので、そんなに難しくはありません。
また、新しく導入するIPoEプランのためにフレッツ光回線をもう1本引く必要もありません。
ヤマハルーターの設定について詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

この構成の課題は、PPPoEとIPoE用で、ルーターを2台稼働させなければならないため、設置スペースが2倍かかるし、電気代もその分余計にかかります。設置する装置は、少なければ少ないほど管理は楽と言えます。

そして、PPPoEとIPoEの両方のプロバイダー料金がかかるということも少し気になるところです。

ただしこの構成にも良いところもあります。PPPoEルーターかIPoEルーターのどちらか1台が故障しても、インターネットの利用はできるという点は強みになるかなと思います。
ただし、自動的に切り替えるようにするにはVRRP機能などを利用する必要があります。詳しくはコチラです。

ステップ2 1台のヤマハルーターでPPPoEとIPoE併用設定

次のステップとして、1台のヤマハルーターでPPPoEとIPoE両方の役割をしてもらう構成です。

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PPPoE用とIPoE用で、1台ずつ用意していたヤマハルーターを1台にすることで、設置スペースはすっきりするし、細かい話ですが電気代も少し減ります。ただ、併用設定は、並列設置に比べて、ヤマハルーター自体の設定は難易度が少し増します。
フィルター型ルーティング機能を上手く使ってあげる必要があります。
具体的な設定に関しては以下の記事をご参照ください。

この構成に変えてもPPPoEプランとIPoEプランの両方のコストがかかっていることに変わりはありません。

ステップ3 IPv6での拠点間VPN構築

さらにフレッツ・v6オプションを利用して、拠点間をIPv6で接続する構成にします。

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IPv6を使うことで拠点間VPNを構築します。

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これなら、より高速な拠点間通信が期待でき、さらに、図の下の拠点からインターネットへの通信は、上の拠点のインターネット接続を利用すれば、下の拠点のPPPoEプランのプロバイダ契約が不要になります。IPv6による具体的な拠点間VPNの設定については以下の記事を参照してください。

また、センター側拠点(図の上の拠点)のインターネットを、他拠点から利用するための設定については以下の記事を参考にしてください。

これでだいぶIPv6の活用が出来てきましたが、リモートアクセスVPNを利用するためにPPPoEプランを残っています。

ステップ4 リモートアクセスもIPv6化

リモートアクセスVPN環境もIPv6化します。

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これが実現できれば、PPPoEプランのプロバイダ契約は、解約できます。
IPv6でのリモートアクセスの実現は、リモートアクセスする側のIPv6での通信も考慮しなくてはならないので、だいぶ難易度があがるかなと思います。
具体的な設定に関しては以下の記事をご覧ください。

リモートアクセスVPNのために固定IPプランを使う

リモートアクセスする側の環境までIPv6環境にするというのは、あまりに難易度が高いという場合は、IPoEの固定IPを使って、リモートアクセスVPN環境を構築するという方法もあります。

IPoEプランで、リモートアクセスVPNが出来ないのは、動的IPプランというプランで、IPv4のIPアドレスを複数の契約者で共有して利用している場合です。固定IPプランであれば、複数の契約者で共有しないので、リモートアクセスVPNの利用が可能になります。

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IPoE 固定IPプランでの具体的な設定については以下をご参照ください。

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