トラブル事例 ひかり電話契約回線でのIPoE設定ヤマハルーターとビジネスフォン主装置の並列設置

IPoE

この記事では、ひかり電話契約回線において、不適切な機器構成をしてしまいネットが数時間おきに使えなくなってしまったトラブル事例をご紹介します。

あるお客様にて、以下のような機器構成でインターネットを利用していました。フレッツ光回線には、ひかり電話の契約をしています。

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ビジネスフォンには、ルーターユニットがあり、ONUから直接配線されており、ビジネスフォンのLANポートに、ヤマハルーターNVR510のWANポートを接続して、NVR510にIPoEのインターネット設定をして利用する構成です。
基本的に、ネットはこれで利用できているのですが、たまにネットが使えないことがあるということで、お客様から相談を受け、問題の切り分けのために、以下のように機器構成を変えてみました。

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この構成にすることで、ビジネスフォン主装置経由ではなくすることができ、ビジネスフォン主装置の影響を排除できるという想定でした。

ひかり電話契約回線では、ONU下部を分岐すべきではないことは知っていましたが、以下のような構成で運用できている環境がありましたので、
ヤマハルーターの設定を調整すれば行けるのかなと思ってしまいました。

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違いは、ビジネスフォン主装置か他のVoIPアダプタかの違いです。
このVoIPアダプタは、あるクラウドPBX用のVoIPアダプタでした。
そして、今回の事例のビジネスフォンは、NTT αNXⅡという装置です。

VoIPアダプタと並列に設置した時は、
ヤマハルーターの設定行に、以下の設定をしないようにすれば、問題を回避できました。

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逆に、上記の設定をしてしまうと、電話の外線発着信不能になる現象が数時間おきに発生してしまいました。

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この事例に関する詳しい説明は以下の記事をご参照ください。

今回のビジネスフォン主装置との並列設定も、この設定行を設定しないように気をつければ良いかなと思っていましたが、考えが甘く、電話の発着信は問題なかったのですが、数時間おきに、ネット参照不可状態になってしまいました。つまり機器構成を変更する前よりも状況が悪化したことになります。

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これは、ヤマハルーターも、ビジネスフォンもIPv6を利用することにより、起こる現象のようで、ビジネスフォン側には、表面化した問題は発生していなかったものの、ルーターユニットの管理画面にログインし、ログを見るとIPv6関連のエラーが発生していました。

他の場所でのVoIPアダプタとの構成で、同じような現象が発生しなかったのは、そのVoIPアダプタがIPv6に対応しておらず、IPv6の通信に関して何もかかわりを持たないため、ヤマハルーター側のIPv6の通信にも悪影響を与えることが無かったのだと思います。

そんなわけで、機器構成は、元に戻した状態で、仕切り直しと言うことになりました。

ひかり電話契約回線でのONU下部の分岐は、くれぐれも慎重にした方が良いです。

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