ヤマハルーターは、syslogというものを出力していますが、
syslogとはなにかというとヤマハルーターの動作についての記録が書き込まれたものです。
このsyslogは、トラブルなどの原因を追究するのに、とても役立ちます。
以前にシスログを使ったトラブルシューティングについての動画をアップしました。ご興味のある方はそちらもご覧ください。
シスログの情報にはレベルがあります。
INFO
NOTICE
DEBUG
とあって、デフォルトでは
INFOレベルの情報のみが出力されます。
INFO⇒NOTICE⇒ DEBUGとより詳しい情報が出力されます。
より細かい情報が出力されると、その分ルーターにも負荷がかかるため、DEBUGは、トラブル再現テストをする時など一時的な利用にとどめていた方が良さそうです。
また、詳しいログにすればするほど、出力量が増えていきます。
ヤマハルーター本体で、維持できるログの量には上限があり、RTX1300,RTX830,NVR510などの最近のヤマハルーターでは1万行となっています。
1万行というとかなり多そうですが、DEBUGなどに設定すると大量な情報が
出力されるので、結構すぐに上限に達して、古いものは上書きされてしまいます。
不定期に発生するトラブルの原因を探るため
syslogのレベルを上げていたとして、現象が発生した後に、
ログを取得した時には、現象発生時のログが、すでにないなどの
状況になってしまうこともあり得ます。
それを避けるために、上限を超えたログを保存するための方法が
2つあります。
1つは、
syslogサーバを構築して、シスログをsyslogサーバで管理する
もう1つは、
外部メモリを使って、そのメモリにシスログを保存する
という方法です。
syslogサーバとの連携については、以前に動画にしていますので、
そちらを参考にしてみてください。
ただ、syslogサーバを構築するのは、少し難しいです。
syslogサーバー用の端末も用意する必要もあります。
そのため、比較的簡単に、シスログ上限問題を解決する方法は、
外部メモリへの保存ということになります。
外部メモリとは、USBメモリやSDカードのことで、ヤマハルーターには、
それぞれを差し込めるインターフェイスがあります。
では、実際に外部メモリへの保存方法を実機にてご紹介します。
ヤマハルーターには、USBメモリかSDカードを差し込みます。
今回は、USBメモリを利用した想定での説明になります。
【管理】タブより【外部デバイス連携】⇒【USB/miciroSD】を選択
【SYSLOGの外部メモリーへの保存】にて【設定】ボタンを押します。
【SYSLOGの保存】を【有効】とし、
保存先のファイルにて、USBメモリ―かSDカードメモリーを選択。
今回は、USBメモリ―を選択して、ファイル名はsyslog.txtと入力します。
ファイルサイズの上限を、デフォルト10MBを、今回は1MBで設定。
バックアップファイルの最大数は、デフォルトのまま10個に設定。
【確認】ボタンを押します。
設定後、しばらく運用して、ヤマハルータ―のコンソールにて
show file list コマンドを使って、USBメモリのファイルの存在を確認します。syslog.txtファイルと10個のバックアップファイルが確認できます。
先ほどの設定により、syslog.txtのファイルサイズが1MBになると、
バックアップファイルとして別名で保存されていきます。
そして、バックアップファイルの最大数10個までが保存されることになります。
USBメモリ内に保存されたログの中身を見るためには、USBメモリを一旦ヤマハルーターから外して、パソコンに差し込みファイルを見ることも無論可能ですが、USBメモリーをヤマハルータ―にさしたまま、TFTP機能を使って、ログファイルをパソコンに転送して参照することも可能です。
パソコンのコマンドプロンプトより、ファイル名とパスを指定して転送します。ログファイルを取得します。
実行例
D:\tftp>tftp 192.168.1.1 get usb1/syslog_20230107_132640.txt syslog_20230107_132640.txt
ファイル名を指定せずにUSBメモリ内のファイルを全部まとめて転送したいのですが、今のところ方法がわかりません。ご存じの方いらっしゃいましたら教えていただけるとありがたいです。
ヤマハルーターのTFTPでのファイル転送方法については、以前にアップした動画がありますので、そちらもご参照ください。
この記事を動画にしたものはコチラ
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